『新エバンジェリスト養成講座』は、講座の台本ともいえる作りになっており、行動を促すプレゼンテーションの基礎が学べる、大変よい本でした。
本との出会い
プレゼンテーションに関するセミナーが開催されていることを目にして、
講師の方がどのような方かよく把握せずに、参加してみたことがあったのですが、その講座の内容が非常によくて、その講師の方の本を探して、購入してみました。
セミナーの内容を受けて
プレゼンテーションに関するセミナーに、日本マイクロソフトのエバンジェリストである、西脇資哲さんが講師として、プレゼンしていただきました。
恥ずかしながら、そのとき、私は「エバンジェリスト」が何か…がよくわかりませんでした。
セミナーの参加者に私のような「エバンジェリストが何かを知らない人」をいることを想定されてか、エバンジェリストとは何か…について、西脇氏は説明してくださいました。
エバンジェリストというのは日本語に直訳すると「伝道師」。人にものを伝える仕事とのこと。
へー。なるほど。
エヴァンゲリオンと語感が似てますが、関連があるのかなー、と思ったら、
Wikipedia には、キリスト教における伝道者とも記載があるので、あながち関係がないともいえない感じかもしれません。
エバンジェリストとは - はてなキーワード - はてなダイアリー
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A8%A5%D0%A5%F3%A5%B8%A5%A7%A5%EA%A5%B9%A5%C8エバンジェリスト - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88
プレゼンテーションとは何なのか?
プレゼンテーションとは「相手に伝えること」ではなく、「相手を動かすこと。相手を動かす力のこと」とのこと。
なるほど。たしかに。
…といった感じで、セミナーは行われ、結果、私は西脇氏に動かされて、こうして本書を購入した次第であります。
本の感想
購入後、ざっと読んでみた感想としては、
「あ!これ、セミナーの内容でやったところだ」といった感じで、ほぼ、セミナーの台本といえる作りになっています。
セミナー参加者には、西脇氏の身振り手振りが思い出されて、内容の濃かったセミナーの復習になり、重宝します。
もちろん、セミナーに参加されていない方・初めて本を読まれる方にも得るものはたくさんある、非常によい本です。
この本の感想は、セミナーの感想ともいえる部分にもなっています。
いくつか、とても心を動かされた部分をピックアップしてみます。
なぜ、プレゼンテーションが重要なのか
なぜ、プレゼンテーションが重要なのか…。
いまの時代、フクギョウが大事であると説いています。
フクギョウ…とは何か。
副業ではなく、複業。
メインの仕事があって、サブの仕事としての副業ではなく、
複数のスキルを持ってそれを使いこなして、複数の団体や組織、コミュニティで活動することが複業。
これからの時代は、どんどんこの「複業」の考え方が重要になってくる。
そして、複業をやろうと思ったときに、自分をアピールする・自分の成果を相手に伝えるプレゼンテーションが、非常に重要になってくる…と、
本書のInroduction で強く主張されております。
プレゼンテーション能力は年齢とともに衰える
大学生、中高生、小学生に同じような質問をしてみるとどうなるか…について、記載されいる。
「みんな、いまこの授業は、建物の何階でやってる?」
大学生の反応は「3階」。
中高生の反応は「先生、3階です」。
小学校4年生は「先生、3階です」と指で3の数字を作って高く腕を上げて教えてくれるとのこと。
身体を動かして表現できていることをわかりやすく説明していただきました。
自身の身の回りの経験から考えると、たしかに、そういう傾向はあると実感します。
それだけに、多少オーバーでも、身振り手振りで相手に情報を伝えることが非常に重要だと身に染みます。
自分にはそれがなかなか出来ていないので、直していきたいところです。
プレゼンテーションの黄金比
プレゼンテーションの黄金比=3:7
プレゼンテーションでは、いただいてる時間の7割で本題をしゃべってください。
残りの3割の時間は課題提起と回答の時間に使ってください。
…とのこと。
本書・セミナー(あるいは、それらに感銘を受けて、記載しているこのブログ)は、
プレゼンテーションのテクニックの話はまったくありません。
プレゼンテーションの重要性や、プレゼンテーションの課題に関して…のみが記載されております。
たしかに、こうすることによって、話に引き込まれいく自分自身を感じます。
プレゼンテーションのテクニック
さて、本書には他にも、プレゼンテーションの重要性は細かく記載されているのであるが、
具体的なテクニックに関しても、どのようなことが記載されているか、例を挙げていくと
「デマンドとホラーストーリー」「色使いは気遣い」「手の動き」「時間を伝える」「ペースメーカーをみつける」
…といったところが、非常に惹かれました。
西脇氏は、日本マイクロソフトの方ではありますが、
PowerPointの使い方…といった部分ではなく、もっと広い視点で、効果的なプレゼンテーションに関して、説明されており、
本書はその書籍化ですので、興味のある方は是非、手にとって見てください。